養育里親1年目を振り返る 

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私たち夫婦は2022年に養育里親の認定を受け、2023年4月から本格始動をいたしました。

共働きでの養育里親に大きな壁を感じ、夫が仕事を辞め主夫になるという大きな決断をしました。

その最初の1年を振り返ります。(だいぶ時間がかかってしまいましたが💦)

1年で預かった子どもは7人

養育里親1年目で預かった子どもは、5組7人です。

ミルクの必要な0歳~3歳までのお子さんで、全員一時保護での短期預かりでした。

お預かりの期間は1泊2日~約3か月と様々でした。

実親さんの入院で数日預かる子もいれば、かなり家庭環境がハードモードの子もいて、置かれた状況もまた、様々でした。

他の里親さんの委託状況は存じ上げませんが、1年目の新米里親としては、多い方のではないでしょうか?貴重な経験を積むことができました。

元保育士の主夫×助産師 という里親夫婦なので、低月齢の赤ちゃんから預かれるのは強みといえるかもしれません。

一時保護の現実

里子がくるときは突然

一時保護とは、通常の里親委託(マッチングの段階を経て里親家庭に委託されること)とは異なり、子どもの生命が危ぶまれる際に、安全を確保するために保護されるものです。

一時保護の必要性の判断は児童相談所が決定します。一時保護中の子どもの養育の責任者は児童相談所長となります。

病院で例えるなら、緊急入院。

一時保護の依頼は突然であることがほとんどです。

記念すべき最初の里子ちゃんの時は、夕方児童相談所から電話がかかってきて

「今夜から預かれますか?」と。その日の21時半ころから預かったこともありました。

また、3人目の里子ちゃんの時は、夫と昼食をとっているときに児童相談所から電話。

「保育園のお昼寝が終わったら、そのまま預かってもらえますか?」と。3時間後には子どもがやってきました。

このように、ほぼ着の身着のまま来る子も多く、養育里親として超タイムリーな対応を求められます。

市外には許可なく外出できない 

命を守るための一時保護なので、市外に出る用事がある時は、児童相談所の許可が必要でした。

また、レジャー目的でのおでかけは禁止です。うちには実子もいますので、家族そろってのおでかけは、一時保護委託中はできませんでした。

ただ、コロナ禍でほとんど外出できない日々を知っていたので、発狂せずなんとか耐えられました笑

他にも、ちょっとした風邪症状や便秘などでちょこっと受診したい、というような内容の非緊急の受診でも、

児童相談所に連絡し状況を伝える⇒児相の職員さんと日程調整⇒職員さんが迎えにくる⇒職員さんと里子で受診⇒我が家に申し送り 

という流れだったので、とにかく面倒だったのを覚えています。(この方法は当地管轄の児童相談所の方針なのかもしれませんが)

髪の毛を無断で切ってはいけない、とか、一時保護の場合は、いろいろと約束事が多いです。

もちろん写真も撮れません。2-3か月といえども、一緒に暮らすと愛着もわくもの。かわいい里子ちゃんたちとの写真が一切残っていないのは、思いのほか寂しいものです。

預かり期間も目途が立たない

一時保護になる子は、それなりの事情を抱えています。とりあえず避難所として我が家で暮らし、その後は実親さんのもとに帰ったり、乳児院や児童養護施設に入所したりと様々です。

預かり期間は本当に目途がたちません。私たち預かる側も、先が見えない日々です。

いつ委託解除になるかわからないので、ミルク缶も、おむつも、まとめ買いできません。

ある里子ちゃんの時は、最初「1週間お願いします」と言われて預かり、その後「やっぱり2週間」「1か月」「2か月になりそうです」とどんどん延長戦が繰り返され、2か月半いた子もいました。

言葉がわかる年齢の子には、具体的な日付や日数を言わない方がいいな、と感じました。

そして、お別れも突然

そして、お別れの日も突然です。

「明日解除です。〇時に迎えにいきます」っていうレベルで突然に児童相談所から連絡が来ることもあります。

大急ぎで洗濯し荷物をまとめたことも。

実親さんの状況や乳児院・児童養護施設の空き状況によっては、本当に急に委託解除の決定がなされるので、私たちは受け入れるのみです。

ただ、やっぱり寂しい。

長くいればいるほど、たくさんお世話するほど、急なお別れは里親にとっても実子にとっても寂しいです。

いつも「あなたの人生が、いろんな人にたくさん愛されて、幸せな人生になりますように」と祈って送り出します。

そして、長く続いた緊張から解放され、無事にいのちを守り切った安堵で、またひとときの実子との水入らずの生活を満喫する、といった1年でした。

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